緑に埋もれる社屋 日本ケミカルコート

日本ケミカルコート(雨竜郡)

留萌本線明日萌駅に存在するという、人知れず朽ちゆく廃墟。
情報収集担当WARLOCKに言われて、私(隊長ハヤテ)、准尉ベロ、WARLOCK、そしてゲストの洋海氏の四人は車を飛ばし、早速切り込みを敢行しました。……朝だけど。

さて、情報を元に赤平方面から北上することしばし、JR留萌本線の明日萌駅へやってきました。
NHK朝の連続テレビ小説「すずらん」の舞台になった場所ですな。
辿り着いたのは早朝で、すがすがしい朝の空気が満ちております。
「すずらん」のドラマ内を再現した人形が置かれています。これは主人公の「萌」でしょうか。
怖いよ! 突然現れた人形に私は朝っぱらから「ギャッ」と叫ばされる羽目に。
夜見たらもっと怖いだろうな……。
そんな明日萌駅を臨む、今回の獲物・日本ケミカルコートの廃屋。
かつては旧留萌鉄道の社屋であり、その後製薬メーカーが使用したという廃屋であります。
ニョッキリのびた煙突が遠間からもよく見えます。
ズームで一枚。
煙突に「日本ケミカルコート」とデカデカと書いてあります。
えっちらおっちら、竹ヤブをこいで近づいてみました。
こうして見ると外観はまだまだしっかりしているようです。
ただ、竹ヤブに群れるヤブ蚊がひどい! 秋の蚊は根性がありますな。
とにかく竹が繁生しており、入口が見つけられません。
しかも地面は雨上がりでドロドロ。履いているスニーカーはドロがついて厚底ブーツのような有様に。

私「車に乗る前には泥をよく落としてね……」
洋海「ムリじゃないすか」
それでも、無言で突貫することに定評のある准尉ベロが入口を発見し、そこから突入。
外見に反して、内部は水浸しになっています。床のタイルなどもボロボロに剥がれていました。
ドロの次は水。なんたる靴いじめ。
機材はそのまま、部屋の中へ押し込むように放棄されていました。
余談ですが、夜の侵入はムリですな……。
薬品を入れていたのであろう空ボトルが散乱しています。
結構新しいような気もしますが、触るのもイヤになるくらいホコリが覆い被さってしまっています。
で、こちらはそのボトルのキャップ。
おびただしい量が散らばっています。リサイクル的にとてもマナーが悪いですな。
ボトルとキャップは分別して出しましょう。
上にのぼってみます。
二階の天井は半分ほど崩れてしまっており、非常に危険な香りがします。
先行したベロが、なにやら歓声をあげています。

ベロ「おー……。これは今までになかった光景。面白い」
私「なにがどうしたって?」
二階には原っぱ(?)がありました。
窓と破れた天井から差し込んだ光が、コケを繁生させています。
床一面に広がっている緑色のものは、全部コケです。
今まで部分的に苔むした廃屋なら見たことがありましたが、このように建物内で密に生い茂っている光景というのは、なるほど初めてです。
曇った窓から見る風景。
紅葉が色づいており、遠くには綺麗な山並みも見えます。
ここで仕事をするのは、さぞかし気分がよかったことでしょう。冬はきつそうですが……。
行こう、ここもじき腐海に沈む。
帰るのはいいけど、またドロの中を戻るのかと思うとなんとも……。
と思ったら、帰りはドロを避けるルートをアッサリ発見。
最初からここを見つけていれば! チクショーッ!

別段、霊が出るというわけではないのですが、建造物的に面白い物件でした。
特に二階部分は必見といえるでしょう。恐らく解体業者なども入らず、このまま自然に朽ちるに任せてゆくのでしょうが、なんとも物寂しいものがありますね。
これぞまさに廃墟、というインパクトのある建物であると思われます。

靴さえドロドロにならなければ……。



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